◆補正予算案が出たが…(4月10日・新聞各紙より)
「100年に一度の経済危機」という状況を奇禍としてか、常識はずれの「バラマキ補正予算案」が今日与党で決定されるようだ。満面に笑みを湛えた麻生首相の顔写真がテレビや新聞にクローズアップされ続ける。この国の将来は大丈夫か?心配である。
★追加経済対策、財政支出15兆円に 贈与税、非課税枠610万円 (新聞各紙)政府・与党は8日、追加経済対策の大枠で合意した。裏付けとなる2009年度補正予算案の財政支出(真水)を約15兆円、事業規模を56兆円超とする方向。
焦点となっていた贈与税減税では、住宅の購入・改修資金に充てることを条件に非課税枠を現行の110万円から610万円へ500万円上積みする。経済対策に伴う補正予算としては過去最大規模となる見通しだ。
追加対策の内容は8日夜、自民党の細田博之、公明党の北側一雄両幹事長ら与党幹部の会談で決まった。政府・与党は10日に追加経済対策を正式決定。27日にも補正予算案と関連法案を国会に提出する見通しだ。
自公協議で焦点となった社会保障分野では、就学前3年間の子どもに年3万6000円を支給する「子どもと家族応援手当」の創設で合意した。これまでの「子育て応援特別手当」は第2子以降が対象だったが、新手当では第1子にも支給する。
公明党は3年間の時限措置を主張したが、自民党は将来的に制度の恒久化につながりかねないと反対し、最終的に今年度1年限りの措置とすることで決着した。
★経済対策、民主は21兆円規模 高速道無料化など盛る(朝日新聞)
民主党は8日、2年間で直接の財政支出(真水)約21兆円規模となる緊急経済対策を決めた。子ども手当創設や高速道路無料化などこれまで主張してきた施策に加え、大学生向け奨学金の拡充、太陽光パネル設置補助、介護労働者の賃金引き上げなどを盛り込んだ。2009年度は赤字国債の発行を容認する。
小沢一郎代表が同日の党「次の内閣」会合で発表した。与党に先駆けて、景気対策への取り組みをアピールする。
対策は(1)家計が自由に使えるお金を増やす政策(2)環境を重視した政策(3)安全網の強化(4)新産業の育成――の4本柱。
次期衆院選で政権を獲得し09年度補正予算と10年度予算で実現を目指す。
党試算では年収400万円で中学生以下の子どもが2人いる世帯は、可処分所得が約2割増える。
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★首相、大型補正予算を指示 10兆円超過去最大の見通し(4月8日・朝日新聞)
麻生首相は6日、与謝野財務相に対し、政府・与党が検討中の新経済対策について、国内総生産(GDP、約500兆円)の2%を上回る規模の09年度補正予算案を編成するよう指示した。
10兆円超の国費を投入する見通しで、小渕内閣の98年度3次補正(7.6兆円)を上回り、過去最大となる。首相は大型連休前の補正提出を目指している。
「GDP比2%」は、ガイトナー米財務長官が3月にロンドンで開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議で、主要各国が取る財政刺激策の数値目標として実現を呼びかけたもの。日本の場合、09年度当初予算などもあわせれば3兆円超の追加支出で達成できるが、首相は09年度補正予算案だけで達成するよう10兆円超の支出を指示したことになる。
★20年までにGDP120兆円増 首相「成長戦略」発表 (4月9日・朝日新聞)
麻生首相は9日、日本記者クラブでの記者会見で、「新たな成長に向けて」と題した2020年までの日本とアジアの成長戦略を発表した。地球温暖化を克服する低炭素革命などを通じ、日本の国内総生産(GDP)を120兆円押し上げ400万人の雇用を創出、アジアの経済規模を倍増する構想を打ち出した。
政府・与党は15兆円の超大型補正予算案を今国会に提出する。
首相には、当面の景気対策を中期的な将来ビジョンのなかに位置づけることで、「ばらまき」批判をかわす狙いもあるとみられる。
首相は、成長戦略の柱として(1)低炭素革命(2)安心・元気な健康長寿社会(3)日本の魅力発揮――を提示。低炭素革命では太陽電池、電気自動車、省エネ家電が21世紀の「新三種の神器」になると指摘し、電力会社が家庭で生まれる太陽光電力を現在の約2倍で買い取る制度の創設などで、太陽光発電の規模を20年に20倍にする「太陽光世界一プラン」などを打ち出した。
健康長寿社会では、介護従事者の待遇改善で現在130万人の介護職員を3年間で30万人増やし、20年には計220万人にする目標を掲げた。
日本の魅力発揮では、日本を訪れる外国人旅行者を20年に現在の倍以上の年間2千万人にするほか、アニメやゲームなどのソフト産業を20兆~30兆円規模に育て、50万人の新規雇用を創出するとした。
首相はまた、アジアの成長を日本の成長につなげる重要性を指摘。
アジア総合開発計画の策定や、アジアの広域インフラ整備への支援などを打ち出した。首相は10日からタイを訪れ、東アジアサミットなどの国際会議の場で、こうした提案を行う。
●このところ「麻生さんは元気がいい」が…・(信平)
ここまで「ホラ」を吹かれると目まいがするようだが、出来るものなら「是非どうぞ」と言いたい。でも「大言壮語も今の内」、いくら、しがみついてもあなたの寿命は「9月まで」、気楽なもんだね。
★09年度一般会計:戦後初、国債が税収上回る 巨額補正で (4/10・毎日新聞)
政府・与党が10日に決定する過去最大規模の追加経済対策により、09年度の一般会計の総額は100兆円を超え、国の借金に当たる国債の発行額が戦後初めて、税収を上回る見通しとなった。
景気の底割れ回避のため、歳出拡大を加速させる一方、企業業績の悪化から税収が大きく落ち込むことが響いた。小泉政権以来の歳出削減、国債発行抑制路線からの決別が改めて浮かび上がった。
補正予算の財源は、「霞が関埋蔵金」と呼ばれる財政投融資特別会計の積立金の取り崩しで3兆円超を捻出(ねんしゅつ)するほか、09年度当初予算に計上された経済緊急対応予備費(1兆円)を活用。残る10兆~11兆円を建設国債と赤字国債の発行で賄う。
一般会計の総額は補正によって100兆円を超えるが、4割強を借金で賄う異常事態。11年度までに国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)を黒字化する政府の目標は、すでに達成不可能になっている。
麻生首相は9日「景気回復後、消費税を引き上げる」と述べており、財政健全化には将来的な消費税増税論議は避けられない状況になった。
また、国債の大量発行で国債価格が下落し、金利が上昇すれば、企業の資金調達が困難になるなど経済に悪影響を及ぼすため、大型の経済対策の効果を打ち消す可能性もある。
★水脹れ補正 揺らぐ財政(4/10・朝日新聞)
政府・与党が10日に決定する新経済対策は、これまで財政支出が最大だった小渕政権当時の98年度第3次補正の約2倍にもなる約15兆円もの大盤振る舞いだ。
ただ景気回復に有効な政策の積み上げというよりは、総選挙を意識したバラマキの感は否めない。そのツケで、国際の追加発行も過去最大級となる見通しで、財政規律は崩壊寸前だ。
●選挙控え「規模ありき」:「何でもいい」項目かき集め
「皆さんから貴重な意見をたくさんちょうだいした。ほぼ全部採り入れたつもりだ」新経済対策の政府・与党案をはかった9日の自民党政調全体会議。保利政調会長はこう胸を張って見せた。
多くの閣僚も「与謝野さんに呼ばれ、『何でもいいからアイディアを出せ』と言われた」と打ち明ける。プランを口にすると、与謝野氏から「それはいい。ほかにはないのか」と促されたという。
●最大の「借金」、副作用も
――金利上昇、国債返済に重しーー
9日の金融市場では、長期金利の代表的指標である新発10年物国際の流通廻りが前日よりも0.025%幅高い1.475%に上昇。4ヵ月半ぶりの高水準をつけた。
金融危機以来、安全資産とされる国債運用を選ぶ投資家が増えた。日銀の利下げもあって、昨年末には1.11%台まで低下していたが、長期金利はこのところ上昇傾向が続く。
今回の補正によって、09年度の新規国債発行が10兆円超上乗せされる見通しで、初めて40兆円を突破するのは確実な情勢だ。
与謝野財務相は、15兆円規模が想定される補正予算案の財源について、7兆円から9兆円は「赤字国債に頼らざるを得ないだろう」との見通しを示した。
国と地方を合わせた長期債務残高が08年度末で787兆円とGDP比で先進国で最悪の水準。さらに国債の発行が積み上がると、将来世代にツケを残すばかりか、市場での国債のだぶつきが金利の上昇(債券価格の下落)を招き、今後の国際の発行や返済に重しとなり、財政を圧迫する。
●大盤振る舞いが過ぎる
「規模ありき」で性急に検討が進んだため、メニューには不要不急の項目がかなり紛れ込んだようだ。検討過程で、自動車や不動産などの業界が与党議員に働きかける姿も目立った。このためか業界支援色が濃い。
経済活性化策を打ち出すのは政府の役割である。だが、それにしても「大盤振る舞い」が過ぎないか。
米オバマ政権は大規模な景気対策を打ちながら、任期4年で財政赤字を半減という目標も掲げた。
●日本の辞書には「財政規律」という言葉はないようで、国も地方も乱れに乱れている昨今である。国民の手で「どげんかせんと…・」(信平)
●民主党が対案「経済対策」発表 補正争点化に意欲 (4月9日・産経新聞)
民主党の政策決定機関「次の内閣」(NC)は8日、政府・与党の先手を打つ形で、平成21年度第1次補正予算案の対案となる緊急経済対策をまとめた。会合には小沢一郎代表も出席し、経済対策に本腰を入れる姿勢をアピールした。
ただ、民主党のアイデアを政府・与党が次々と経済対策として盛り込む「パクリ」(民主党の山岡賢次国対委員長)状況は続いており、どうやって違いを出すか、悩みは尽きない。
小沢氏はNCで、「国民の生活を豊かにすることが日本経済をよくすることになる。われわれの施策を実行すれば、可処分所得の2割程度の増加を実現できる」と強調。首相の「全治3年」に対抗して、「2年間で景気回復と雇用拡大を目指す」と訴えた。
経済対策の規模は2年間の財政支出分で約21兆円。有権者の目を引き付けるため、大胆な公約を打ち出す「小沢流」の手法だ。
「子ども手当」創設や高速道路無料化など、従来の目玉政策を前面に掲げながら、雇用対策や環境政策、子育て支援を拡充した。
財源は「埋蔵金」の活用も見込んだ上で、「予算編成の仕組みを変えれば、財源を捻出(ねんしゅつ)できる」(小沢氏)とする。だが、直嶋正行政調会長は記者会見で「若干の国債発行もやむを得ない」と本音を語った。
政府に先行して発表したのは「経済対策は民主党が本家本元」と、世論に印象づける狙いがある。
山岡国対委員長は8日の衆院の各委員会筆頭理事らの会合で、「与党は、民主党の政策をパクりまくっている」と指摘した。その上で「補正が審議入りするとみられる5月の連休明けが大きな戦い。4月から臨戦状態だ」と語った。
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