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日本郵政決算 合格点は付けられない

 純利益4227億円-。民営化から1年半、日本郵政グループが発表した初めての通期決算である。NTTグループに次ぐ規模になった。

 ところが中身をみると、とても合格点は付けられない。いくつかの課題が浮かび上がる。

 グループ5社の利益の過半を稼いだのは、ゆうちょ銀行である。2293億円、54%にあたる。三大銀行が軒並み数1000億円の大赤字というのに利益を出せたのは、総資産の79%を国債で手堅く運用したからだ。

 見方を変えれば、国債のほかに運用先を見つけられないのが幸いして、世界同時不況の傷が浅くて済んだとも言える。素直には喜べない。

 177兆円余もの貯金がありながら、銀行本来の業務である貸付金はわずか4兆円。新規業務が政府に制約されているとはいえ、収益力はまだ弱い。このままでは金融危機が去った後、経営は厳しくなる。カネの流れを官から民に変えることを目指した民営化の目標は、はるかに遠い。

 もう一つの課題は、郵便事業会社と郵便局会社の収益水準も低いことだ。日常業務の稼ぎにあたる経常利益でみると、2社合わせてもグループ全体の17%にすぎない。ゆうちょ銀行、かんぽ生命の金融2社に依存せざるを得ない姿が見えてくる。

 事業会社の郵便物取扱数は212億通。電子メールの普及や企業の通信費削減でピークの7年前より2割も減っている。緩やかに成長してきた宅配便も競争が激しくなっている。

 窓口業務にあたる郵便局会社となると、営業収益の82%は金融2社からの手数料である。

 グループは、持ち株会社の日本郵政と事業会社の金融2社が2010年度の上場を目指している。最終的に銀行と保険は、政府の関与をなくして完全民営化される。

 残される2社の経営はどう成り立つのか、疑問が募る。収益に劣る2社だが、全国の郵便局網をはじめ公益性の高い部分を受け持っている。2社に展望が開けない限り、民営化は完結しない。

 グループ社員の不祥事が相次いでいる。

 民営化後、大量の郵便物放置やかんぽの宿問題などで何度も業務改善命令を受けた。先日は、障害者団体向け割引制度の不正利用事件で社員に逮捕者が出た。

 法令順守に対しても経営責任が厳しく問われている。甘い企業体質の一掃が急務である。

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